根管について
歯の内部には歯髄(神経や血管などを含んだ組織)の入った歯髄腔という空洞があります。う蝕(虫歯)が進むとこの歯髄腔に菌が入り歯髄炎を起こします。
さらに、歯髄腔は根の先まで通じているので根尖に膿が貯まり、歯根膜炎、骨髄炎と進んでいきます。そのため、歯髄に達したう蝕は歯髄を除去し、歯髄腔の中に菌がいなくなるまで消毒を繰り返す必要があります。
根管治療の流れ
う蝕を削り炎症を起こしている歯髄を針で取っていき、超音波、レーザーやファイルなどで歯髄腔を洗浄します。
抗生剤や殺菌剤を入れて、1~2週間消毒します。
洗浄と貼薬を繰り返し、清潔になったら空洞を密閉します。
コア(金属の土台)で補強し冠をかぶせます。
治療後は歯が浮いたような感じや、噛むと痛い状態がしばらく続きます。
進んだう蝕ほど痛みは強く出現し、治療の期間が長くかかります。菌が死ぬと海になって出てきますので、根の先に菌が大量に進入していると、一時的に腫れが強くなったり、痛みが強くなることがあります。
腫れが強くなったり、強い痛みが1日以上続く場合は、膿を洗い流す必要があるので連絡して下さい。
仮封剤はまた外すため、軟らかい物なので反対側で噛むようにして下さい。
特にはじめの1-2時間は軟らかいので食事は控えて下さい。
治療を中断すると根尖病巣が拡大し治療が不可能になります、自然治癒することはありませんので、ご注意下さい。
冠は保険治療では前歯~犬歯は白いプラスチックの冠、奥歯は銀の冠になります。
型を取ってから1ケ月以上経ちますと入らなくなります。